OMML 編
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OMML とは
OMML とはOffice Math Markup Language の略で,Microsoft 社がOffice 2007 から採用している新しい数式フォーマットを指します。現在のOffice に内蔵されている「数式ツール」のフォーマットであり,それ以前はMathType
の数式フォーマットと「数式エディタ(Microsoft 数式3.0)」というMathType ベースの簡易版の数式作成編集ツールが採用されていました。OMML についてはOffice MathML と呼ぶ人もありますが,これはW3C 勧告の正規のMathML とは似て非なるものです。ただし,かなり共通している部分があり,MathML のコードも解せます。MathML についてはMathML 編で詳しく解説します。
OMML からMathType 数式に変換
Office の「数式ツール」には,MathType 数式フォーマットへの変換機能がありません。それはWord の[MathType]リボンタブの[書式]群にある[数式の変換]コマンドで実行することができます。[Word 2007 (OMML) 数式]にチェックマークを入れて,[変換]ボタンをクリックします。
MathType 数式からOMML に変換
あいにくMathType からOMML 形式で出力するオプションは用意していません。やむをえずMathType で作成もしくは編集した数式を,OMML 形式でWord 文書上に貼り付けたい場合,Office に内蔵されている「数式ツール」がMathML のコードに反応することを応用すると良いでしょう。この場合,MathType の[各種設定]メニューにある[切り取り/コピーの設定]コマンドを選んでください。すると[切り取り/コピーの設定]ダイアログが表示されるので,そこにある[MathML またはTeX]という名のラジオボタンをクリックし,そのポップアップメニューから,[MathML 2.0 (namespace attr)]を選びます。その下にある2 個のオプション[変換時にトランスレーター名を含める]と[変換時にMathType データを含める]のチェックマークは外してください。それから作成もしくは編集したMathType ウインドウ上の数式を選択し,Word 文書へとコピー&ペーストします。これでおおかたの数式は表示されるはずです。ただしOMML は正規のMathML ではないので,必ずしも忠実に再現できるとは限りません。
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